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東洲勝月

東洲 勝月(とうしゅう しょうげつ、生没年不詳)とは明治時代の浮世絵師。

姓は小島、名は勝美。東洲、東州、勝月と号す。浅草永住町に住んでいた。明治21年(1888年)ころから活動を始めており、憲法発布関係、博覧会関係、明治22年(1889年)の大判3枚続の揃物「温古東錦」シリーズのような風俗画、日清戦争絵などを描いている。作画期は明治20年代、30年代であった。大判3枚続の錦絵「国会議事堂之図」は、明治23年(1890年)3月の作品で、天皇が国会議事堂前へ馬車で到着、儀仗兵たちが出迎えているところを描いたものであるが、その発行は開会の半年以上も前の3月で、同年11月に開かれる予定の第1回帝国議会開会式という国家的大イベントを当て込んで、勝月による想像で描かれ出版されたのであった。浮世絵はもともと、このような側面をもっていたが、社会の急速な西欧化に絵師たちの表現力も追いつかなくなっていたのであろう。また、明治23年に石版により『新撰彫物画譜』を著している。

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